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Writer's picture林田泰尚

随分とご無沙汰してしまいました。ゆっくりとPCを開けている時間が、、、。(言い訳です笑)


例年7月と12月の最初の週末に正札会という売り立て会があります。その始まりは昭和27年(1952年)ということですがどんな雰囲気だったのでしょう?


いまの私たちには馴染みがありませんが、「掛け売り」と言って支払いをせずに後日集金に来てもらう販売方法が昔はありました。当然回収出来ないリスクが発生するので、「掛け値」というプラスαを乗せた価格で商売をしていたようです。それを越後屋呉服店(のちの三越)が「店先現金掛値無し」(たなさきげんきんかけねなし)として現金と交換で購入される方には「掛値」ではなく「正札(定価)」で販売しますよとしたわけです。

美術品市場も価格が提示されていないことが多く(これはこれで理由はありますが)不明瞭なのを打破するために正札会を作ったそうです。



作家の向田邦子さんも熱心なファンだったようで正札会に行って、あれもこれも、と買いたくなる衝動をエッセイ『負けいくさ』でユーモアたっぷりに綴っています。

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耳の後ろがスーッとしたものは、必ず後に心が残るのである。後になってもう一度「欲しい。なんとかしてちょうだい」とじたばたしても、それこそ一期一会。二度と私の手には入らないのである。 (中略) あの時、もう一息の度胸がないばかりにと、ホゾを噛んだことを思い出して、「これも包んでください」と言ってしまった。またしても克己心は誘惑に負けてしまったのである。

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「もう買うまい」と誓ったのに、何かと理由を探して買ってしまう。誓わなくていいのですよ。決して「負けいくさ」ではないですから。


ちなみに今回7月1日2日に開催されますが、6月30日で終了する全国旅行割「ただいま東京プラス」のクーポンが7月1日だけお使いいただけます!!どの店舗でも対応出来るわけではないので、クーポンのご利用は林田をお呼び出しください。



10月から始まるインボイス制度によって正札会も形を変えていこうと検討中です。

お客様にとってより良い形になるようご期待ください。


まずは7月正札会をお楽しみいただければと存じます。

































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